今日は林檎を描いて、南瓜をつくった。

林檎はサンフジで、フジよりすこし甘いのかな?フジは袋をかぶせるけどサンフジは袋をかぶせないんだって。匂いを嗅ぐと確かに林檎だ。中身は季節も外れていることもあり歯ごたえは少しボサボサしていた。でも林檎っぽい、甘いような青い味もちゃんとする。片手で持つと重さが分かる。どうして重さを感じるときは片手でもつんだろうね。形を触ってみるときは両手でぺたぺた表面をつつむ。少し片側だけ大きくてイビツな、重量感のある感じ・・・
・・・というのを感じながら描くらしい。外側の輪郭をとって中を塗るんじゃなく、中身を描いてから外側を描く。つまりはじめに小さな点から初めてそれを育てるように、中身から量を感じながら描く。中身から描くので林檎の中身の色からはじめる。といっても林檎の中身の味・匂い・食感・重さ等が例えば《緑》だと思うなら緑ではじめる。匂いが《肌色》なら肌色、甘い味が《オレンジ色》だと思えばオレンジ色。で、育てていって外側も最終的には色を加える。輪郭は描かない。量感を描いた端っこが輪郭になる。

次は南瓜。南の瓜と書いてカボチャ。カンボジアから来た瓜だから、宛て字で南瓜。「カンボジア」を早口で20回言ってみよう。「カボチャ」になる。生カボチャは切ると確かに瓜の匂いがする。食べるときの甘い味からは想像もつかない、生はスイカの皮とキュウリの匂い。ところでキュウリは胡瓜。中国に「胡」という地名があり、そこからとっているんだとか。そしてこれまた匂い・質感などを感じながら下絵を描く。一方向からだけでなく、二方向から。それから今度は絵じゃなく、南瓜をつくる。新聞紙で、これまた量を感じながら、丸めて芯を作った後にペタペタと肉付けしていく。その上に色和紙を貼る。最後にヘタをつけて完成。

で、一番面白かったのが人物ジェスチャー画。
これまた量を感じながら、すばやくささっと、汚く、重心を意識して、動きや力を感じて、ザッと描く。要はジャコメッティの絵みたいな。オイルパステルを画面から離さず、ザザーッと描く。対象をしっかりとらえて感じる。

これ描けるとかっこいいよなー。いまのところ、これさえ描ければもう他はいらないといっていいほど、これには魅かれた。