かけひき

外気功
要はドラゴンボール元気玉みたいなもんか?


肩の凝りをほぐしたり難病を治したり、それを目の前にいなくても遠隔で治したりもできるらしい。
二日酔いもすぐ治りますかと聞くと、それは簡単な方だと。
それは便利だ。


外気功があるんだから、内気功もある。
身体の内にある気を外に出すのが内気功、自然など外にある気を自分を媒介にして出すのが外気功、らしい。


高校一年生の時、剣道の試合前に腹が痛くなった。
井上陽水並みに歌の上手い同級生が、じゃあちょっとやってみよう、って腹の痛みを治めてくれた。そのときは、その彼が両手のひらをげんこつ一つ分くらい開けて、じーっとしてたら手が熱くなってくるらしく、その手を俺の腹に当てていた。あれは内気功やったんかな。


というか、内気功か外気功か、という二項対立的なもんなんどうかも、よう知らん。


なんにせよ、病気を治しちゃえるらしい。
が、そもそも病気って、簡単に治っちゃっていいの?


目の前で苦しがっている人がいれば、そりゃ助けてあげたいのが人ってもんだけど。
しかし病気にだって言いたいことがあるだろう。
身体からの警告を無視して治しちゃうって、ちょっと躊躇しちゃう。
その本人が病気の原因でないかもしれないけれど、実は原因かもしれない。


でも、そうか。
難病だったら、治った後でも身体のメッセージを探す可能性はある。
軽い病だったら、治ってもたぶん繰り返す。
虫歯治療してもまた虫歯になっちゃうみたいに。


病気も病気で、何か言いたいことがあるんならもっとコミュニケーションの方法を考えて欲しいもんだ。実はこういうことをアンタに気付いて欲しいんです、というのをストレートに、平易な日本語でわかりやすく伝えて欲しい。痛くないように。


さもないと無視して治しちゃうんだから。